がん情報センター

胃がん

胃がんとは

胃がんは、胃の壁の最も内側にある粘膜内の細胞が何らかの原因で悪性細胞になったものです。細胞の分類としては、組織型のほとんどが腺癌です。
原因としていくつかの要因が指摘され、喫煙や食生活などの生活習慣や、ヘリコバクターピロリ菌の持続感染などが原因とされています。食生活は塩分の多い食品の摂取や、野菜・果物の摂取不足が指摘されています。

胃がんは、早い段階で自覚症状が出ることは少なく、かなり進行しても無症状の場合があります。代表的な症状は、胃の痛み・不快感・違和感、胸焼け、吐き気、食欲不振などがありますが、胃炎や胃潰瘍の場合でも起こります。胃カメラなどの検査をしなければ確定診断はできません。

治療は内視鏡治療(胃カメラでの治療)、外科手術、薬物・抗癌剤療法の3つが中心になり、治療法は病期(ステージ)と呼ばれるがんの進行度の程度に基づいて決まります。

胃がんはI期(IA、IB)、II期(IIA、IIB)、III期(IIIA、IIIB、IIIC)、IV期があり、1.がんの深さ、2.リンパ節転移の程度、3.別の臓器への転移の有無の3つの項目によって決定します。これによって病期を決定し、治療法を選択し、予後の見通しを立てる場合の参考とします。

消化器内科における胃がんの診断と治療の方針

当院では胃がんの診断は内視鏡にて行なっています。画質の良いカメラを使って、必要であれば拡大機能を駆使して詳細な診断に務めています。また、精査のためにCTやエコーを活用しています。

治療として「胃癌治療ガイドライン第3版」に沿った形で進めています。
その上で治療方針の決定は個々の症例においてインフォームド・コンセントに基づいて行います。

消化器外科における胃がんの診断と治療の方針

消化器外科による治療では主に外科的手術(開腹手術)、腹腔鏡手術、薬物療法(抗がん剤治療)が選択されます。

外科的手術(開腹手術)

胃がんの外科的手術(開腹手術)方法は胃切除範囲とリンパ節郭清範囲によって、2つの種類に分けられます。 当院では胃がん治療ガイドラインを遵守し、手術法を選択し、手術を施行しております。

①定型手術

標準的な術式で、胃がんを完全に切除することを目的とします。胃の2/3以上と、少し離れたリンパ節を切除します。リンパ節転移のある早期胃がんや、進行胃がんが対象になります。代表的な手術は、胃全摘術や幽門側胃切除術です。

②非定型手術

(1)縮小手術
定型手術より、胃の切除範囲やリンパ節郭清の範囲が狭い手術の方法です。リンパ節転移のない早期胃がんが対象になります。
代表的な手術は幽門保存胃切除術や噴門側胃切除になります。

(2)拡大手術
進行胃がんに対して、定型手術に加えて胃の周辺の別の臓器(膵臓、脾臓(ひぞう)、大腸、肝臓など)も一緒に切除し、リンパ節郭清を拡大して行う方法です。

腹腔鏡手術

腹腔鏡手術は、腹部に小さい孔を数箇所開けて、専用のカメラや器具で手術を行う方法です。通常の開腹手術に比べて創が小さく、体表の創が小さいため、体への負担が軽いとされています。ただ、おなかの中で行う手術内容は腹腔鏡手術も開腹手術も同じです。

2014年版の胃癌治療ガイドラインでは、胃がんの腹腔鏡手術は病期(ステージ)Iの早期胃がんへの手術として推奨でき、病期(ステージ)II以上の胃がんには推奨する根拠は極めて乏しいとされています。

当院では胃がん治療ガイドラインを遵守し、腹腔鏡手術を施行しております。

薬物療法(抗がん剤治療)

胃がんの薬物療法(抗がん剤治療)には2つの役割があります。

1つは、別の臓器に転移しているため、手術(外科治療)や内視鏡治療で治すことが難しい場合に行われます。
2つ目は、手術の後に行われる補助的な治療で、手術後に残っている可能性がある微小ながん細胞による再発を予防するために行われます。

病期(ステージ)によっては、術後補助化学療法で、治療効果が向上することがわかってきました。抗がん剤治療の効果や副作用は個人差があるため経過をみながら行われます。
当院では胃がん治療ガイドラインを遵守し、抗癌剤治療を行なっています。

胃がんに関するトピックス

胃がん検診について

早期胃がんの多くは検診によって発見されています。毎年定期的に検診を受けることが、早期発見のために最も重要なことです

①胃X線検査
バリウムと発泡剤をのみ、胃の中の粘膜を観察する検査です。がんの有無を正しく診断できる精度は、70〜80%です。

②内視鏡検査
胃の中を内視鏡で観察する検査(胃カメラ)です。内視鏡検査は、胃の中の小さな病変を見つけることが可能で、胃X線検査でがんなどが疑われた場合、確定診断をつけるための精密検査として行われます。

最後に

胃癌は早期発見すれば、治癒する病気です。早期発見すれば、胃カメラでの治療、腹腔鏡手術(縮小手術)が可能です。定期健診などでバリウム検査・胃カメラをうけるようにしましょう。

早期発見が何よりも重要です!

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